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J-55

BEAUTY AND BRAWN

1939年

誕生の背景

1939年、GibsonのJumboラインの上位側を担うモデルとして登場。J-35より豪華な意匠と独自のブリッジ、ヘッド形状を備えた短命な戦前モデルです。

DESIGN

構造と音の個性

初期にはロングスケール、ステアステップ形状のヘッド、マスターシュ型ブリッジを採用。後期には標準的なヘッドとバットウイング系ブリッジ、ショートスケールへ仕様が変化しました。

LEGACY

受け継がれる魅力

オリジナルは1942年頃までの短期間で生産終了し、現存数も少ない希少機です。現在はGibson Customが1939年仕様を復刻し、戦前Jumbo史の異色モデルとして再評価されています。

わずか数年戦前Gibsonの異端児

1939

J-35より豪華な、55ドルのJumbo

J-55は1939年に登場した戦前Gibsonのラウンドショルダー・モデルです。J-35より上の価格帯に置かれ、装飾やパーツにも独自性が与えられました。

現在Gibson Customはこのモデルを“Beauty and Brawn”と表現し、戦前Jumboの中でも見た目と力強さを併せ持つ一本として復刻しています。

EARLY

ステアステップ・ヘッドとマスターシュ・ブリッジ

初期J-55の最大の特徴は、段差を持つ独特のステアステップ形状のヘッドと、華やかなマスターシュ型ブリッジです。さらにロングスケールを採用し、同時代のJ-35とは明確に違うキャラクターを持っていました。

現代の1939 J-55復刻も、ロングスケール、幅広いナット、マスターシュ・ブリッジといった初期仕様を大きな特徴としています。

1941

短い生産期間の中で、別物のように仕様変更

1940年代初頭には標準的なGibsonヘッドへ変わり、1941年頃にはブリッジも3ポイントのバットウイング系へ、スケールも短くなるなど、大きな仕様変更が起きました。

そのためJ-55は“前期/後期”で印象がかなり異なります。同じモデル名だから同じ仕様と思わないことが、中古個体を見る上で重要です。

SOUND

ロングスケールの張りと、マホガニーの押し出し

初期型はロングスケールによる張りと明瞭さに、マホガニー・ボディの太い中域が重なるのが特徴です。J-35より豪華な大きなブリッジもトップの振動に影響するため、同じ16インチ級でも反応の仕方は異なります。

ARTISTS

スターの名より、希少性そのものが語られる一本

J-55は生産数が非常に少なく、J-45やSouthern Jumboのように特定の著名アーティストの愛器として広く定着したモデルではありません。信頼できる一次資料で代表的使用者を明確に確認できないため、HEARTHICでは無理に名前を結びつけません。

むしろ“なぜこれほど凝った仕様を数年間だけ作ったのか”という設計史そのものが、このモデル最大の魅力です。

1942

戦時期に姿を消し、現代に復刻

オリジナルJ-55は1942年頃までに生産を終え、戦後の主力モデルには残りませんでした。その後1970年代に同名モデルが再登場した時期もありますが、戦前型とは仕様が異なります。

現在はGibson Customが1939年仕様を復刻しており、短命だった初期Jumboの魅力を再び体験できるようになっています。

主な参考資料

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