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J-35

DEPRESSION-ERA WORKHORSE

1936年

誕生の背景

1936年、1934 Jumboの後継として世界恐慌後の厳しい経済状況に対応し、装飾を省いた実用的な価格の大型フラットトップとして登場しました。

DESIGN

構造と音の個性

スプルーストップとマホガニーのサイド&バックを基本とする軽量なラウンドショルダー。ウォームでバランスのよい鳴りと素早い反応が持ち味です。

LEGACY

受け継がれる魅力

1942年にJ-45へその役割を受け渡す形でオリジナル期を終えますが、現代には復刻され、日本では斉藤和義のシグネチャーJ-35も製作されました。

35ドルの実用機がJ-45へつながった

1936

恐慌期に求められた“良い音を、シンプルに”

J-35は1936年、1934 Jumboの後継モデルとして登場しました。世界恐慌の影響が残る時代、Gibsonは装飾を可能な限り省きながら、ウォームでバランスの取れたサウンドを実現することを狙いました。

モデル名の35は当時の価格35ドルに由来するとされます。華やかさではなく、実用性と音で勝負する考え方は、後のJ-45へそのままつながっていきます。

DESIGN

軽量なラウンドショルダーと、年代による変化

基本はスプルーストップとマホガニーのサイド&バック。初期には独特のヒール形状が見られ、1939年頃にはより幅広く丸みのあるヒールへ変化し、ナチュラル仕上げも追加されました。

ヴィンテージJ-35はブレーシングや細部仕様にも差があるため、一本の代表仕様だけで全期を説明しないことが重要です。

SOUND

J-45より少し荒く、軽く、開放的に感じる個体も

軽量な構造を持つ戦前J-35には、素早いレスポンス、乾いた中域、大らかな低音を感じる個体があります。J-45の完成されたまとまりとは少し違い、より素朴で荒々しい表情が魅力になることがあります。

ただし80年以上を経た個体では修理歴やトップの状態による差も大きく、“J-35なら必ずこの音”と決めつけることはできません。

1942

J-45へ継承され、オリジナル期を終える

1942年にJ-45が登場すると、J-35が担ってきた“装飾を抑えた実用的な大型Gibson”という役割は新しいモデルへ受け継がれます。ここでJ-35のオリジナル期は一区切りとなります。

斉藤和義

現代日本でJ-35を再び知らしめた存在

Gibsonは斉藤和義のシグネチャーモデル「Kazuyoshi Saito J-35」を100本限定で製作しました。ヴィンテージのJ-35そのものの使用史とは別に、現代の日本でこのモデル名を広く知らしめた重要な例です。

J-45を愛用することで知られる斉藤和義が、その前身にあたるJ-35にも関わったことは、Gibsonの系譜を考える上でも興味深い出来事です。

REVIVAL

復刻され続ける“J-45以前”

J-35は後年何度も復刻され、30s FadedやCustom Historic系など、時代ごとに異なる形でラインナップへ戻っています。短命な戦前モデルでありながら、現在も“J-45の前身”だけでは終わらない個性を持つ一本として評価されています。

主な参考資料

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