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Hummingbird

SQUARE SHOULDER

1960年

誕生の背景

1960年、Gibson初のスクエアショルダー・ドレッドノートとして登場しました。

DESIGN

構造と音の個性

チェリーサンバーストと、ハチドリや花を描いた大型ピックガードが象徴です。マホガニーのサイド&バックによる温かな中音域と、まとまりのよいコード感を備えます。

LEGACY

受け継がれる魅力

華やかな外観と歌を支える音で、ステージ上のGibson像を大きく広げたモデルです。

1960年から今日までGibsonを象徴する“歌うスクエアショルダー”

1960

Gibson初のスクエアショルダーとして誕生

Hummingbirdは1960年、Gibson初のスクエアショルダー・アコースティックとして登場しました。チェリー系のサンバースト、ハチドリと花を描いた大型ピックガード、ダブル・パラレログラムの指板インレイ。音だけでなく、ステージ上で一目で分かる“顔”を持ったモデルでした。

基本構成はスプルーストップにマホガニーのサイド&バック、ショートスケール。ラウンドショルダーのJ-45とはボディの輪郭が異なり、コードを鳴らした時のまとまりと、少し広がりのある中高域がHummingbirdらしい個性につながっています。

1960s

ロックとフォークの時代に、見た目も音もアイコンになる

登場直後からHummingbirdは1960年代の音楽シーンに入り込みます。GibsonはKeith RichardsやBrian Jonesを初期の代表的使用者として挙げており、華やかなルックスとストロークでまとまりやすい音は、バンドの中でも強い存在感を持ちました。

この時代にはブリッジやサドル、ネック形状などに仕様変化があり、ヴィンテージ個体では年式による弾き心地と音の違いも大きくなります。特にアジャスタブル・サドル期には、固定サドルとは異なる硬質な立ち上がりを持つ個体も見られます。

1970s–80s

仕様変更の時代を越えて残った“Bird”の存在感

1970年代以降、Gibsonアコースティック全体が構造や仕様の変化を経験する中でも、Hummingbirdの名前と象徴的なピックガードは残り続けました。年代によってブレーシング、ネック、ブリッジ周辺の設計は変わるため、60年代初期と70年代のHummingbirdを同じ音として語ることはできません。

一方で、スクエアショルダーのマホガニー機という基本的なキャラクターは変わらず、強いストロークでも音が膨らみすぎず、歌の伴奏に収まりやすいという魅力が長く支持されてきました。

1989–

Bozeman時代、ヴィンテージGibsonの再評価へ

Gibsonのアコースティック製作がモンタナ州Bozemanを中心に再構築されると、Hummingbirdも“過去のデザイン”ではなく、現代の主力アコースティックとして再び存在感を強めていきます。現代ではStandard系の実用モデルに加え、Gibson Customによる1960年仕様の復刻やMurphy Labのエイジドモデルまで展開されています。

つまり現在のHummingbirdは、オリジナルの意匠を守るヴィンテージ志向と、ライブで日常的に使える現代性の両方を持つシリーズになっています。

COMPARE

J-45、Dove、SJ-200と何が違うのか

比較HummingbirdJ-45DoveSJ-200
ボディスクエアショルダーラウンドショルダースクエアショルダースーパージャンボ
S&Bマホガニーマホガニーメイプルメイプル
スケールショートショートロングロング系
音の傾向温かい中域、まとまり、コード感太い中低域、乾いた押し出し明瞭で硬質、伸びやか大きな空気感、明るい輪郭
立ち位置歌伴奏と華やかな存在感実用的なワークホース華やかでレンジの広い上位機最高峰の大型フラットトップ

※音の傾向は代表的な仕様を基にした比較です。年代、材、サドル、ブレーシング、個体差で実際の鳴りは変わります。

ARTISTS

Keith Richards、Sheryl Crow、Thom Yorke

Keith Richardsは初期Hummingbirdを広く印象づけた代表的な存在の一人。The Rolling Stonesの時代から、このモデルのロック・アイコンとしてのイメージを強くしました。

Sheryl CrowもGibsonがHummingbirdの代表的使用者として挙げるアーティスト。歌を中心に置きながら、ストロークでもフィンガーでも対応するHummingbirdの万能性と相性の良い使用例です。

Thom Yorkeも世代を越えた使用者の一人。1960年代のロックだけでなく、オルタナティブ以降の音楽でもHummingbirdが自然に使われていることは、このモデルが外観だけのヴィンテージ・アイコンではないことを示しています。

TODAY

1960年のデザインが、今も現役である理由

Hummingbirdは、J-45ほど無骨ではなく、SJ-200ほど巨大でもない。その中間にある扱いやすいサイズ感と、歌に寄り添うマホガニーの中域、そして唯一無二の外観を持っています。

1960年に新しいGibsonとして生まれたデザインが、60年以上経った今もほとんど一目でHummingbirdと分かる姿を保っている。そこに、このモデルが“定番”を超えてアイコンになった理由があります。

主な参考資料

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