1929年
誕生の背景
1929年、ハワイアン・ミュージックの流行を背景に登場したラップ・スティール向けのフラットトップ。後のGibsonラウンドショルダーへつながる重要なボディ形状を早い段階で採用しました。
GIBSON MODEL STORY
THE HAWAIIAN ROOT
1929年
1929年、ハワイアン・ミュージックの流行を背景に登場したラップ・スティール向けのフラットトップ。後のGibsonラウンドショルダーへつながる重要なボディ形状を早い段階で採用しました。
DESIGN
大型のラウンドショルダー・ボディを持つ一方、演奏方法はスパニッシュ式ではなく、膝上で弾くハワイアン・スタイルを前提としていました。音量と太さを求めた設計思想が、のちのJumbo系へ受け継がれます。
LEGACY
生産数も資料も少ない希少モデルですが、1934年のJumbo、さらにJ-35、J-45へ続く系譜を考えると、Gibsonフラットトップ史の出発点のひとつです。
HG-24 DEEP DIVE
1929
Gibson公式のJ-45史では、同社で最初にラウンドショルダー形状を採用したフラットトップとしてHG-24が紹介されています。1929年当時はハワイアン・ミュージックとラップ・スティール演奏が大きな人気を集めており、HG-24もその演奏文化を背景に作られました。
現在のJ-45と直接同じ演奏用モデルではありません。しかし、この大きな丸肩のボディが好評を得たことが、後のスパニッシュ・スタイルJumboへつながったとGibson自身が説明しています。
DESIGN
HGはHawaiian Guitarを示す名称で、通常のギターのように抱えてフレットを押さえるのではなく、膝上でスライドバーを使う演奏を想定したモデルでした。大きなボディから得られる音量と太さを追求する発想は、その後のGibson大型フラットトップへ自然に引き継がれていきます。
残存個体が少なく仕様差も大きいため、細部を一律に断定するのは危険です。HEARTHICでは、HG-24を“完成されたJ-45の祖先”ではなく、Gibsonが大型ラウンドショルダーを試した重要な前史として位置づけます。
ARTISTS
HG-24はJ-45やSJ-200のように、特定の著名アーティストとの結びつきが広く記録されたモデルではありません。現時点でHEARTHICが確認できた信頼性の高い資料でも、代表的な使用者を断定できるだけの情報は見つかっていません。
それでも歴史上の価値は大きく、演奏者の名前ではなく“ボディシェイプそのもの”が後世へ残った珍しいGibsonです。
LEGACY
1929年のHG-24で見え始めた大型ラウンドショルダーは、1934年のJumboでスパニッシュ・スタイルへ本格転換し、1936年のJ-35、1942年のJ-45へと発展します。
現在J-45を見慣れた目でHG-24を見ると、その輪郭の中にすでに未来のGibsonが見えます。名前はほとんど知られていなくても、系譜の最初に置くべき一本です。
REFERENCES